暮らしのファイナンス

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ライザップ株の売却を行いました

1月11日にライザップグループの保有株式を全て売却しました。

ライザップの強み

私が銘柄を検討する際には、財務以外にも経営理念やブランド力といった要素をとても重視しています。

ブランド力が強い場合、「ある商品」について考えた時にその企業の製品が最初に頭に浮かぶ傾向にあり、同業他社と比べて圧倒的な競争力、優位性、信頼性を持っています。

例えば「ネットの検索ならGoogle」、「チキンならケンタッキー」、「アイスならハーゲンダッツ」といったものです。

このような企業は各商品カテゴリーにつき1社または2社程度しかない為、他製品に比べて注目度が抜群に高く、価格競争面でもかなり優位に立っています。

このブランド力という観点で見ると、最近のライザップというのは「ダイエット」や「肉体改造」というカテゴリーにおいて代名詞の様な存在になったと思ったのです。

なぜ売ったのか

時価総額が大きくなりすぎた

グループ全体が順調という事に加えて人気株として明らかな過大評価になってしまい、今後目標としていた時価総額まで到達してしまった為です。

最高株価は11月24日の3090円ですが、この時のPERは98倍です。

時価総額は8000億円弱にもなり、今日時点の日本通運やローソンよりも高く明らかに異常な価格でした。

最高値を記録した後はじわじわと下げてきて現在は2000円前後で推移していますが、期待値を込めても当初1年以上先の目標とすべき株価に達していると判断しました。

経営理念

「人は変われる。」を証明する

これはグループの理念であり、ライザップを始めとする自己投資の為のサービスでNo1になるというビジョンも掲げています。

しかし現状としては様々な業種を抱える大型グループであり、すべてがそのビジョンに沿ったビジネスという訳ではないのではないかという疑問が出ててしまいました。

更にはIFRS会計よって、断続的な企業買収で発生している のれん費 が減価償却されず、他社と比べて営業利益がよく見えすぎているという点も気になりました。

グループ全体で見た時には、株価が上昇していても先行きを不安視してしまう存在となってしまったのです。

今後

ライザップに関しては、ダイエットや肉体に関する考え方を変えてくれる、正しい方法を浸透させてくれるという期待感が大きくまだまだ成長過程にはあると思います。

最高値を付けてから1ヶ月半ほどの間、今後保有し続けるべきか悩みました。

保有銘柄が明らかに過大評価な価格になってしまった時に素直に売却するべきなのかどうか、実はまだ判断がつきません。

今回の売却益は1年後の確定申告までは実質的に所得税が猶予されていますので、明日の精算を持ってそのまま再投資に充てるつもりです。