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バブル期と重なる狂相場 ビットコインは何故上がるのか?

チキンレースも終盤に差し掛かった感

相変わらず盛り上がっている仮想通貨界隈ですが、そろそろ終わりの時が近づいているようで気になって仕方がありません。

一度も売買したことがない仮想通貨の相場を眺めてしまうほどです。

というのも、最近の大暴落を受けていよいよバブルが弾けそうだなどと思ったわけではありません。

過去何度も暴騰暴落を繰り返してきたので今更上がったり下がったりした所でどうとも思いません。

今年は春頃から順調に上げ始めて夏の高騰や、中国規制がかかって下落した9月頃、その後の大暴騰など一年通して仮想通貨界隈はかなり賑わっていたと思います。

仮想通貨界隈に変化

そんな仮想通貨を取り巻く環境も、近頃になってかなり様子が変わってきました。

11月頃から年末にかけて、これまで一度もビットコインの話をしなかった人達が日常会話で話題に上げるようになってきたのです。

これは友人との会話だけではなく、職場での会話にまで登場し始めたと思えば、遂には各所の忘年会で立て続けに仮想通貨で儲かった話まで聞いてしまいました。

そして、誰かがビットコインなどの話を始めると周りに1人、2人と実は自分も持ってるという人間が現れるのです。 中でも一番驚いたのは、ある時に会話していた4人の内、私を除く3人が保有者であった事です。

ところが、私は仮想通貨が何故こんなにも高騰するのか、その仕組みがどうにも理解出来ていません。

それについて聞いてみると、皆が皆、わからないと言うのです。上がり続けているからという理由で買っているそうなのです。

中にはブロックチェーンの良さを解説する人も居るのですが、ブロックチェーンはあくまでテクノロジーであって、仮想通貨が上がる理屈とはイコールではないと思っています。その理屈が通るのであればビットコインより後発通貨の方が品種改良されてデメリットを補えているとするなら既に時価総額を追い越しているはずです。

となれば、やはり人気が人気を呼んでいるだけのようにも見える訳です。

歴史は繰り返すのか

こうして、よくわからないけど保持している人たちも相場の先行きについては口を揃えて「来年はもっと上がる、下がっても盛り返すから持っておくだけでいい」と言うのです。

好景気に沸く株式市場ですら、来年の見通しは二転三転しながら結局のところ何があるかなんて分からない訳です。

それでも仮想通貨界隈では、絶対に上がると信じる人達の心理は、圧倒的な上昇気流で勝ちを純粋に信じた30年前のバブル景気のようです。

バブル当時に働き盛りだった人たちは、住宅価格が毎日のように上がり続けるのを見て今買わないともう買えないかもしれないと思ったそうです。

買ったばかりの不動産を転売したらもう何百万の利益が出たとか、買った株がみるみる上がっていったとか。

きっと、そんな成功体験を話す友人や同僚が世に溢れていた時代が、新しい形で再来しているのかもしれません。