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マネーフォワード社の3Q決算が出てました

赤字だけど売上の伸びは堅調

先日マネーフォワード社が3Qの決算を発表しましたが、予想通りの大赤字ですね。

売上19億に対して7億の赤字であり、通期予想でも赤字確定となり厳しい状況ですが、売上高の伸びが堅調なので今のところはあまり心配はしていません。

 

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主な赤字要因は広告費のようですが、平成27年、28年期は5〜6億円をかけてきていて、今期は更に増額している事は間違いないと思います。そして来期は10億かそれ以上を投じそうですね。

ただ、個人的には今後の販管費一般管理費は売上高の成長率ほど増えていかないと予想しているので向こう2・3年での黒字化も十分ありえるのではないでしょうか。

黒字に向けた売上高UPの要はシェアが急速に拡大しているMFクラウドです。

客単価が決まっているPFMサービス(マネーフォワードなど)と比べると、シリーズ内の横断利用や人数による従量課金が期待できるMFクラウドは、今後売上にしめる割合がどんどん増していくように思えます。

そういった意味で、Zaimは企業としては敵になることはなさそうです。

 

クラウド会計ソフトの導入調査では、昨年の10.7%から大きく前進して1位のfreee(昨年は36.6%)との差を大きく縮めていますね。

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出典:https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=260

 

市場規模の拡大に世の中の流れも影響しているので、企業努力の効果以上にパイそのものが拡張していくことは間違いないです。

 

第三者割当増資が行われる予定

上場前から決まっていたようですが、発行株式数の二割程度にもなりそうです。

今回の決算内容は想像通りでしたが、この増資については持株比率がかなり希釈されてしまうので残念ですね。

主な用途は広告費と子会社の運転資金が主なようですが、どの程度の配分になったかは通期決算の資料で明らかになるのでしょうか。

  

事業展開が信用できる

まだ赤字ですが、企業ミッションである すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる は直感的でとてもわかり易いです。

サービス展開も法人から事業主、個人向けまで幅広く展開し続けていてミッションに沿った一貫性があります。 

最近は個人向けアプリで「マネーフォワード for 銀行」といった連携アプリが続々リリースされていますし、各銀行とのデータ連携が着々と進んでいるように見えます。

現在の知名度からすると個人ユーザーにはどのアプリを使うべきなのか分かり難い印象を与えているような気がしていますが、それでも金融機関との関係性がよくなる事がこれから先の大きな競争力になっていくのでしょう。