クラウドバンクによる年間収支の報告
資産運用を模索するあたってポートフォリオにソーシャルレンディングを組み込んでいます。
12月7日にクラウドバンクからの償還と分配が行われましたが、予定では年内最後の配当になりますので収支をまとめました。
投資先
ソーシャルレンディングは会社によって投資先に特色がありますが、クラウドバンクは「太陽光」、「風力」、「バイオマス」といった自然エネルギー発電と企業の運転資金の2軸である印象です。 私の投資した合計15ファンドの内訳はエネルギーと運転資金で大体半分ずつです。
実績値通りの成績でした
2017年の3月に口座を開設してから最大で60万円ほど運用していました。
現在運用中のファンドが8つ残っている状況ですが、受け取り済みの配当額は15,202円です。
キャンペーンによるキャッシュバックとアマゾンギフト券1000円分も別途発生しています。
貸し倒れ金や遅延は今のところ無しです。
公式情報では2016年の実績値が平均年利6.78%と書かれていますが、実際に募集がかかるファンドの利回りは概ね6%前半から7%前半である為、信憑性の高い数値であるといえます。
リスクはどのくらい?
ソーシャルレンディングというのは言ってみれば何らかの事情により銀行から借りない(もしくは借りれない)お金を個人投資家から調達するシステムです。
となれば貸し倒れのリスクは当然ありますが、私が投資した案件では今のところ問題なく終了していますのでそういった事案は殆ど無いのかもしれません。
仮に貸し倒れが頻発した場合、サービス自体に人が集まらなくなりますので運営会社としても厳しい審査を行っていると思います。
しかし、リスク表記がある以上は備えておく必要がありますので、仮に貸し倒れが発生して全く返ってこなかった場合の損益分岐点を計算しておく必要はあります。
1万円で年利7%のファンドの場合
税引き後の利益は年間560円程になります。 同条件の他のファンドから出た配当でカバーする場合、貸し倒れするファンドの数が投資先の5.5%未満なら利益が出る計算となります。
年利6%の場合
こちらの場合は貸し倒れするファンドが投資先の4.7%未満なら利益が出ます。
これをどう見るかが一つの判断基準になるのではないでしょうか。
株式投資との比較
昨年の12月から1年間S&P500に投資をした場合は16%のリターンでした。日経平均であれば20%にもなるハイリターンでした。
クラウドバンクでのリターンは約7%といった所なので、今年に関してはインデックス投資に負けてしまっています。
しかしクラウドバンクのメリットとしては、予め決められた償還期間があるので運用期間や売却のタイミングについて考えなくて良いというシンプルさと、最低投資額が1万円かつ、貸付手数料が掛からない為、分散すればする程リスクを軽減出来るという点です。
今のところ同時に10以上のファンドが募集される事は無かったと思いますが、割りと頻繁に募集がかかりますのでその都度少額を投資することで比較的安定した利益は出しやすいのではと思います。
投資先のファンドの種類は幾つかあり、エネルギーや企業の運転資金などから選択することができますが、こちらから投資先の詳細を確認することは出来ません。
したがって実質的には「クラウドバンクの貸付事業に投資している」という状態になる為、見るポイントとしてはファンドの種類は参考程度としておいて、「利率」、「期間」、「担保の有無」のみを重視しておけば良いのではと考えています。
利息が高ければ高リスク、期間が短ければ短いほど低リスクという明確な判断基準があり、株式の運用に比べると敷居は低いです。
留意点
一つ気をつけておきたい事は、運用に入った場合は償還まで現金化する事が出来ないという点です。
株式等の場合は必要に応じて現金化可能ですが、貸し付けの場合はこちらの都合でどうにかできません。
その為、現金が必要になった場合に貸し付けを解除するという選択肢が無い事を覚えておく必要があります。
逆に考えると、株式市場での運用だとチャートが気になって仕方がないとか、些細な相場変動で焦って売却してしまい後から後悔するような方にはこのようなシンプルさと強制力がかえってメリットに繋がる事もあると思います。
現状では銀行に預けても利息は付きませんので、興味があるという方はまず直近眠らせてしまっているような余剰資金の活かし先として検討してみると良いと思います。